「インクの安さで選ぶならTS3530、印刷スピードと両面印刷ならTS5430」――。キヤノン PIXUS のエントリー〜ミドル帯で迷う方が増えています。本記事では、家庭用プリンターとして人気の高い Canon PIXUS TS5430 と Canon PIXUS TS3530 を、対応インク・印刷速度・自動両面・本体サイズ・年間ランニングコストの観点から徹底比較し、用途別の選び方を解説します。
結論を先に書くと、「使えるインクが違う」「TS5430は自動両面と前面給紙、TS3530は背面のみで自動両面なし」という大きな差があります。ここを理解しないまま価格だけで選ぶと、後から「思っていた使い方ができない」「インク代が想定より高い」と後悔しやすいモデルです。順を追って解説します。
この記事の目次
TS5430とTS3530の基本スペックを一覧で比較
まずは公式仕様と販売実勢価格をもとに、TS5430とTS3530の主な違いを一覧表にまとめました。「同じ単色+カラー2本タイプ」という意味では似ていますが、対応カートリッジの型番が完全に別物なのが最重要ポイントです。
| 項目 | PIXUS TS5430 | PIXUS TS3530 |
|---|---|---|
| 位置づけ | ミドル寄りエントリー | シンプル・エントリー |
| 対応インク(標準) | BC-360(黒)/BC-361(3色一体) | BC-365(黒)/BC-366(3色一体) |
| 対応インク(大容量) | BC-360XL/BC-361XL | BC-365XL/BC-366XL |
| 給紙 | 前面カセット+背面トレイ | 背面トレイのみ |
| 自動両面印刷 | ○ | ×(手動のみ) |
| 液晶 | 1.44型カラー液晶 | セグメント液晶(小) |
| スマホ・Wi-Fi対応 | Wi-Fi/PIXUSアプリ/AirPrint | Wi-Fi/PIXUSアプリ/AirPrint |
| 本体サイズ目安 | 幅約403×奥行315×高さ148mm | 幅約435×奥行327×高さ145mm |
| 実勢価格(参考) | 11,000〜13,000円台 | 9,000〜10,000円台 |
もっとも見落とされがちなのが、「TS5430のインクをTS3530で使うことはできない(逆も同様)」という点です。後から「BC-365XLが安かったから買ってきたけど、TS5430には入らなかった…」というトラブルが実際に起きます。本体を買う前に、必ず使うインク型番をセットで考えてください。
対応カートリッジの違い|BC-360/361 と BC-365/366 はどう違う?
TS5430とTS3530は、どちらも「黒1本+カラー一体型1本」の2カートリッジ構成という共通点があります。しかし、シリーズが完全に分かれており、物理的な形状もICチップもまったく別物です。具体的に違いを見ていきましょう。
TS5430が使えるインク(BC-360/361シリーズ)
- BC-360(標準・黒):顔料ブラック、約180枚(A4標準)
- BC-360XL(大容量・黒):約400枚(A4標準)
- BC-361(標準・3色一体):シアン/マゼンタ/イエロー、約180枚
- BC-361XL(大容量・3色一体):約500枚
TS5430は内部のヘッド設計やICチップ仕様がTS3530と異なるため、BC-365/366を取り付けても認識しません。互換インクや詰め替えインクを選ぶ際も、必ず「BC-360/361対応」と明記された製品を選ぶ必要があります。
TS3530が使えるインク(BC-365/366シリーズ)
- BC-365(標準・黒):顔料ブラック、約120枚
- BC-365XL(大容量・黒):約400枚
- BC-366(標準・3色一体):約180枚
- BC-366XL(大容量・3色一体):約400枚
TS3530はTS3500シリーズの後継・廉価モデルで、より家庭の文書印刷に振った設計です。「カートリッジが安価で入手しやすい」点が魅力ですが、TS5430のBC-361XL(カラー約500枚)と比べると、カラーの印刷可能枚数がやや少ない傾向にあります。
互換インク・詰め替えインクの観点で比較
互換インクで節約したい場合、現在の流通量・対応製品数はBC-365/366シリーズの方が圧倒的に豊富です。詰め替えキットも、BC-365/366用は初心者向け30ml×4本のスターターセットが各社から販売されています。一方、BC-360/361シリーズも互換インクは複数のメーカーが扱っていますが、ラインナップ数はBC-365/366にやや劣ります。詰め替え運用を視野に入れている方は、コミュニティ情報や入手性も考慮するとよいでしょう。

年間ランニングコストはどっちが安い?モデル別シミュレーション
家庭用プリンターは本体価格よりも、長期的な「インク代+用紙代」のランニングコストが支配的になります。ここでは、家庭で典型的な「月100枚(白黒60枚/カラー40枚)」「月300枚(白黒180枚/カラー120枚)」の2パターンで、純正インクのみを使った場合の年間コストを試算します。
月100枚プラン(年1,200枚)の年間コスト目安
| プリンター | 大容量純正のみ | 標準容量純正のみ | 互換インク併用 |
|---|---|---|---|
| TS5430(BC-360XL/361XL) | 約11,000円/年 | 約14,000円/年 | 約5,000〜6,500円/年 |
| TS3530(BC-365XL/366XL) | 約9,500円/年 | 約12,500円/年 | 約4,200〜5,500円/年 |
※ 用紙代と電気代を除いたインクのみの試算。実勢価格と純正の公称印刷可能枚数をベースにしています。
月300枚プラン(年3,600枚)の年間コスト目安
| プリンター | 大容量純正のみ | 互換インク併用 | 詰め替えインク中心 |
|---|---|---|---|
| TS5430 | 約32,000円/年 | 約14,500〜18,000円/年 | 約7,000〜9,000円/年 |
| TS3530 | 約28,000円/年 | 約12,500〜15,500円/年 | 約6,000〜8,000円/年 |
純正大容量だけで運用すると、月300枚レベルではどちらも年3万円前後と決して安くありません。互換インクや詰め替えインクを併用すると、年間で2〜3万円のコスト差が出ます。詳しいランニングコストの考え方は、【2026年版】Canon TS5430 インク代年間ランニングコスト完全試算、TS3530側は【2026年版】TS3530のインク代を半額以下にする方法でモデル別に深掘りしています。
機能で選ぶ|自動両面・前面給紙・印刷速度の差を整理
本体価格差は実質1,500〜3,000円ですが、その差以上に使い勝手の差は明確です。生活シーンを想像しながら見ていきましょう。
TS5430が「快適」な使い方
- 子どもの宿題プリントや会社の資料を裏表で印刷することが多い
- カセットにA4を入れっぱなしにしておき、埃をかぶせずに使いたい
- 印刷スピードを重視(TS3530比で約30〜40%高速)
- 液晶でWi-Fi設定や用紙残量を視覚的に確認したい
TS3530で「十分」な使い方
- 1日数枚〜週数十枚の軽い印刷ニーズ
- 両面印刷はあまりしない、もしくは手動でも構わない
- とにかく本体価格と互換インクの安さを優先したい
- 背面トレイに用紙を「使うときだけ差す」運用で問題ない
家族で年賀状+日常の文書を月100枚前後印刷する家庭なら、自動両面と液晶のあるTS5430が「結局買い替えなくて済む」選択になりやすいです。一方、印刷頻度がそこまで多くないなら、TS3530の安さは大きな武器になります。

失敗しない選び方|5つの質問でセルフチェック
「結局どっちを買えばいいか分からない」という方は、以下の5つの質問にYes/Noで答えてみてください。Yesが3つ以上ならTS5430、Yesが0〜2つならTS3530で十分というのがおおまかな目安です。
- 裏表(両面)の資料・宿題プリントを月に5枚以上印刷する
- 用紙トレイは「都度差す」より「セットしておきたい」
- 家族や子どもも自分でWi-Fi設定や用紙選択をする可能性がある
- 年賀状やはがき印刷を年20枚以上行う
- カラー印刷をモノクロより多めに使うことがある(写真・年賀状・チラシなど)
逆に、「印刷は週に数枚」「ほぼ白黒の書類だけ」「本体価格をとにかく抑えたい」「コンビニや会社の複合機で大半を済ませる」――こういった方は、TS3530の方が後悔が少ない選択です。
互換インク・詰め替えインクで「もっと安く」運用したい場合
どちらのモデルでも、印刷頻度が増えるほど純正インクの負担は大きくなります。エコッテでは、両モデルの対応互換インク・詰め替えインクをそれぞれ揃えています。詰め替え運用が初めての方は、まず以下のページからスターターセットを確認してみてください。
- TS5430(BC-360/361シリーズ):BC-360/361 詰め替えインクビギナーセット
- TS3530(BC-365/366シリーズ):BC-365/366 詰め替えインクビギナーセット
- キャノン互換インクカートリッジ全体:キャノン互換インクカートリッジ一覧
- キャノン詰め替えインク全体:キャノン詰め替えインク一覧
詰め替えインクは「インク残量検知のリセット手順」を理解していないと、せっかく詰め替えても満タン認識されない場合があります。詳しくは詰め替えインクの残量検知のリセット方法、トラブル時の対処はキャノンBCインクのトラブル対処を参照してください。
まとめ|TS5430かTS3530かは「使い方」で決める
本記事のポイントを最後に整理します。
- TS5430とTS3530は、ぱっと見は似ていても使えるインクが完全に別物(BC-360/361 vs BC-365/366)
- TS5430は自動両面・前面カセット・1.44型液晶・印刷速度の優位を持つミドル寄りモデル
- TS3530は本体価格と互換インクの入手性が魅力のシンプル・エントリーモデル
- 家庭で月100枚〜300枚印刷するなら、互換インクや詰め替えインクの併用で年間1〜2万円の節約が現実的
- 選び方は「両面印刷を自動でしたいか/カセット給紙が欲しいか/印刷頻度はどれくらいか」で判断
キヤノンの他のPIXUSラインナップとの比較は、【2026年版】キャノン PIXUS TSシリーズ選び方徹底比較もあわせて読むと、より広い視点で機種選びができます。インク容量の考え方はキャノンインクの容量についてで詳しく解説しています。
本体を決めたら、次は「どのインクを買うか」です。エコッテでは純正同等品質の互換インクから、本格的なコスト削減ができる詰め替えインクまで、TS5430・TS3530の両モデルに対応した商品を取り揃えています。まずはキャノン対応インク一覧から、お使いの予定の機種に合うインクをチェックしてみてください。長期的に見れば、選んだインクが家計のプリントコストを大きく左右します。
楽天をご利用の方は、エコッテ楽天市場店でもTS3530対応のBC-365/366詰め替えインクを取り扱っています:エコッテ楽天市場店 BC-365/366詰め替えインク。

この記事を書いた人
- 「詰め替えインクのエコッテ」のスタッフです。
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